2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

姉の死 vol.58

某市の姉とX氏の家に到着、L氏とも再会。 遺品整理とお掃除に来たつもりなんだけど X氏が遠慮して掃除はさせてもらえないし ちょっと動いたらX氏が「おふくろ休め」と言うし ほとんど全部P氏とL氏が働いてくださった。 母が自分の手で片付けると拘って…

姉の死 vol.57

2020年4月12日、母と私は某市の姉の家へ遺品整理に行くことに。 世間はすっかりコロナ禍の真っ只中である。 昼食をお店に入るのは憚られる雰囲気。 いざとなればコンビニで何か買ってもとも話したのだが 結局、母と私とで何か作っていこうと決めた。 お重を…

姉の死 vol.56

命日の前日である今日、ちょっとだけ幸せな夢を見た。 姉と私とで、X氏が運転してる車に乗っている。 車は北九州を走って戻ってきたようだ。 姉はこのまま「山陰方面へ遊びに行きたい」と言う。 私は、ずっと運転させてるX氏に悪いなと思いつつも 3人で遊…

姉の死 vol.55

3月22日、X氏が来訪。 先月末まではマスク着用しながらもどうにか……という感じだったが この頃にはもう新型コロナウイルスが日本中を席巻していた。 新幹線はガラガラだったそうな。 マスクは手に入らなくなっていた。 なのにX氏は、医療関係者から手に入…

姉の死 vol.54

9時頃起床、快適なお部屋でゴロゴロしてようかとも思ったが 天気が良いのでお散歩することにした。 散歩に出たところでX氏から電話が入り 息子が寝坊したのでちょっと遅れるとのこと。 全く。 昨日乗った船を外からじっくり見学。 神戸ポートタワーは以前登…

姉の死 vol.53

このディナークルーズは、X氏と生前の姉がよく利用してたとのこと。 まさかこの場所に、半年前はまるで知らなかった 私と私の息子と一緒に来ることになるとは。 縁というのは恐ろしいものだと思う。 私がチェックインし客室に荷物を置きに行く間に ディナー…

姉の死 vol.52

この辺の話は姉の死には直接関係ないのだが、X氏との思い出と記録として。 着いたホテルは (拾い画像)神戸港のランドマークとしていつも写真で見かける この超一流ホテル。 ホテルマンの私は、こんな超高級ホテルに泊まったこと いえそれ以前に、足を踏み…

姉の死 vol.51

2020年2月27日、私とX氏は新大阪で待ち合わせた。 「外に出て駅レンタカーの看板のとこ」と言われ、まあ行きゃわかるだろと思ってたら 中央改札口で待っててくださった。 車(いつも乗るレクサスではなく、この日はプリウス)に乗せていただき 行き先を尋ね…

姉の死 vol.50

次のX氏の来訪は2月15日(土)。 バレンタインなのでささやかだけどチョコレートを渡した。 いつもX氏には、ささやかなものを何かしらお渡ししている。 1000円するかしないかのお土産菓子とか。 気兼ねしない程度のささやかな品をいつもちょっと、程度で。…

姉の死 vol.49

一周忌までに急ピッチで書き進める連載。 さて、2日目。 朝食を済ませた後、父はまた釣りに出るとのこと。 少々うんざりしつつも母と私が付き添う。 しかし時間になっても父は釣りを止めない。 父のこういうところが苦手なんだよなー。 私と母は大急ぎで部屋…

姉の死 vol.48

A県の端っこにある田舎の市の、レジャーホテルに到着。 (拾い画像)晴れてるとこんな感じ。 8年前に私の息子もここに泊まってた、凄い偶然。 県の端っこのあまり有名ではない地、 まさかまたご縁があるとは思わなかった。 本当に不思議な縁、不思議な力が…

姉の死 vol.47

2020年1月15日、私ら親子3人は11時前にA駅へ到着。 X氏が出迎えてくださった。 お昼はまたかもがた茶屋へ。私にとっては4回目になるかな。 何を食べたか忘れたが、多分天ぷらとかうどんとかのセットだと思う。 家に到着。 事前に伝えてはいたものの、やは…

姉の死 vol.46

2020年1月4日(土)、姉の誕生日だからとX氏来訪。 X氏、来るなり玄関先で母に「昨年は私のために哀しい思いをさせてしまって 本当に申し訳ありませんでした」と深々と詫びた。 父にも同じ詫びを告げられた。 いやいやそんなとんでもない、決してX氏のせ…

姉の死 vol.45

12月8日(日)、クリスマスだからとX氏が実家来訪。 梅田で姉が好きだったカレーを買ってきたからお昼に一緒に食べようと。 これはX氏がLINEで送ってくれた画像。 私はカレーがあんまり好きではなくて、レトルトカレーは更に苦手で しかも辛いカレーは…

姉の死 vol.44

X氏とは直接関係ないが、両親を連れて東京へ行ったのは 12月1日(日)~12月2日(月)。 X氏からは車もチャーターして母を歩かせるなと言われていたが 今は上野東京ラインという便利な路線ができたこともあり そこまでは手配しなかった。 母の姉の息子(私…

姉の死 vol.43

姉の遺骨を連れて帰った日の翌々日の11月23日(土)、私は警察へ行った。 土曜日なので署内はとても空いていて、当番らしき人が出てるだけっぽかった。 緊張しつつご相談がありますと告げると応接室に通されて ちょっと日本人離れした顔立ちの若いイケメン警…

姉の死 vol.42

X氏はこの頃しょっちゅうウチの実家に来て下さるのだが 家族で話し合いをしなきゃいけない案件もいくつかあった。 まず、姉と元夫の縁を断ち切りたいという件。 あれだけ元夫に怯えていた姉の正式離婚をさせてあげられなかったと X氏は悔いていたのだが、…

姉の死 vol.41

X氏が両親の元へ話に来たのが11月18日、 某市で姉の四十九日法要を執り行ったのが19日、 X氏が姉の遺骨を連れて帰ったのが21日。 この数日間は私もX氏もあちこち移動で大変だった。 21日、X氏が遺骨を連れて帰る日。 確か18日に「じゃあ21日の昼食は姉が…

姉の死 vol.40

弁護士さんの元へ。 最初に伺った時先客がまだいらしたそうで 1時間くらい近くの駐車場で時間を潰した。 数年前の、X氏のご病気の話などをした。 改めて、弁護士さんの元へ。 いわゆる「ザ・弁護士!」という雰囲気ではなくて すごくカジュアルな感じの、普…

姉の死 vol.39

3人で向かった先は「いきいきうどん善通寺店」。 名前が印象的なのであれこれ検索したら思い出せた。 ここを選んだのは、以前話の中で 「スクランブルエッグが乗ったうどんがある」と出てきたのと 姉がここのコロッケが好きで コロッケだけ買ってこいと頼ま…

姉の死 vol.38

X氏のお迎えの時間、やっぱり彼の方が早く来てくれてた。 この日の予定、というか何故私がこのうどん県に泊まったのか。 それはこの日、弁護士さんと私を会わせてくれる段取りだった。 X氏は、私の負担を少しでも軽く、そして何かあった時に 自分以外にも助…

姉の死 vol.37

母の用件の話の前に、このホテルで過ごした話の続きを。 「部屋が広い、広すぎる」というのは疲れた体にはあまり優しくない。 というのも、トイレに行くにもちょっとあの荷物をと取りに行くのに いちいち遠くて面倒になってしまう。 それと、室内の温度調節…

姉の死 vol.36

さっさとお風呂を済ませて寝てしまいたいが、その前に宅配送る段取りと まともに夕食食べられなかったから夜食を買っておいたりと 売店やエレベーターなどをうろついていると 他のお客さんから「すみませーん」と従業員に間違えられること3回。 えええ???…

姉の死 vol.35

到着時は曇っていたか小雨がパラついていたのだが、晴れてる時は (拾い画像)こんな一大レジャー施設。 せっかく来たのだから宿泊場所は良いところで 少しでも楽しませてくれようというX氏のお心遣いだ。 「一部屋しか空いてなかった」と取ってくれた部屋…

姉の死 vol.34

時間は午後3時半くらいだっただろうか。 片付けをされるというP氏を残し、X氏と私は車でうどん県へと向かった。 この道中、時間はたっぷりあったので 私は相談に乗って欲しいと、息子の件で話をする。 正直なところこの段階では、X氏のアドバイスはまあ一…

姉の死 vol.33

2019年11月18日(月)。 前夜は本当に眠れず、一睡もできないまま朝を迎えた。 やべー、新幹線で寝れるかなと焦りつつも 母には会社の研修会で朝から仕事と嘘をついて黒スーツに身を包み 実家を出て某市行の新幹線に乗った。 新幹線の中では寝よう寝ようと頑…

姉の死 vol.32

あーあ、さすがにこの辺りの描写を記すのは気が重いし筆が重いな。 某市で何食べたとかホテルがどうのとかは書いてて楽しかったのに。 実家に到着。 チャイムを鳴らし、今まで感じたことのない重たい玄関の扉を開く。 母が出てきた。 X氏は、深々と挨拶とお…

姉の死 vol.31

2019年11月18日(日)、10時くらいに新幹線駅へ迎えに行くことに決まった。 ちょうど良い新幹線で来るだろうと改札入口で待ったが、X氏がいない。 あれ?この新幹線じゃないのか?と連絡してみたところ 既に駅の玄関に到着していた。 どうやら、万が一でも…

姉の死 vol.31

母からの留守電には「お姉ちゃんが死んだと(姉の元夫)から電話があった」と。 ああ、遂に来たか。思ったより早くこの日が来たんだな。 この時先にどっちに電話したかなあ、多分母に電話かけたんだったと思う。 母の説明では、健康保険から姉の死亡の通知が…

姉の死 vol.30

姉が亡くなったと警察から電話があった。 死後11日目に遺体を引き取りに行き、事情聴取。 両親にも姉の家族にも内緒にしたまま 警察署を出たその足で火葬場へ直行し、荼毘に付した。 姉が亡くなったことはこれから一生隠し続ける。 でもいつかはバレる日が来…