姉の死 vol.31

母からの留守電には「お姉ちゃんが死んだと(姉の元夫)から電話があった」と。

ああ、遂に来たか。思ったより早くこの日が来たんだな。

 

この時先にどっちに電話したかなあ、多分母に電話かけたんだったと思う。

母の説明では、健康保険から姉の死亡の通知が元夫のところへ来て

何か知ってるかと母に元夫が聞いてきたらしい。

なるほど、その筋からか。

戸籍謄本じゃなくてもそっちからバレたのかなんだよと素直に感心した。

 

私は、母に「ごめんねごめんね」と号泣して謝った。

あんた、知ってたのかと母は驚いただろう。

泣き止んだらまた電話してと母は言ったが、こっちは号泣しつつも冷静だ。

 

ちょっと話が前後するが、X氏と会った日に割と早い段階で

もし周囲にバレたら、姉の死は自殺ではなく他の死因ということにしてくれと話し

じゃあ心臓発作ということにしようと取り決めた。

 

が、母の「自殺か?」の問いに私は誤魔化し切れず、あっさり認めた。

今となっては、下手に嘘をつくより早い段階で本当のこと言って良かったと思う。

 

「また電話するから」と一旦切り、X氏に電話した。

「バレました」と話すと「じゃあ明日ご両親に話に行くから」と言われた。

とても忙しい人なのにこっちを最優先してくださり申し訳ない。

お仕事の調整とか大変だろうに。

 

ここで何回かX氏や母とのやり取りがあり、計画としては

翌日X氏が両親と話をして、その次の日に元夫を交えて全員で話そうとなったのだが

母から元夫へ連絡してもらったところ、元夫からは「会いたくない」との返事。

X氏はそんな訳にはいかないだろうと言われたが

会いたくないって言ってんだからいいじゃん放っておけとX氏を説得した。

 

私の仕事が急に休めないため、私の勤務の都合で

翌日ではなく、きちんと時間の取れる翌々日(11月17日(日))に

X氏がウチの実家を訪れ、両親と話し合いをすることになった。

 

しかし、そのまた翌日(11月18日(月))は元々

某市のお寺さんと四十九日法要だと決まってて

それに向けてX氏は段取りしてるはず。

あっちこっち移動するのもとても大変なスケジュールだ。

そっち(四十九日)をどうするかはX氏にお任せすることにした。

 

X氏からは、18日は予定通り私に某市に来て欲しいと言われたので

私は17(日)にX氏と実家で話した後そのまま泊まり

翌朝、親には内緒で某市に向けて出発する段取りをつけた。