姉の死 vol.33

2019年11月18日(月)。

前夜は本当に眠れず、一睡もできないまま朝を迎えた。

やべー、新幹線で寝れるかなと焦りつつも

母には会社の研修会で朝から仕事と嘘をついて黒スーツに身を包み

実家を出て某市行の新幹線に乗った。

 

新幹線の中では寝よう寝ようと頑張ったものの寝れなかったが

10分程度、意識を失ってうつらうつら夢を見た時間があった。

これで多少は頭がすっきりしたように思う。

 

11時頃、A駅へ到着。

この日は待ち合わせにちょうど良い新幹線で行ったので

改札出口でX氏が待っててくれた。

 

しかし、晴れの国やら桃太郎像やらうどん県と瀬戸大橋でとか書いてるんだから

今更伏字にする必要があるのかどうか。まあいいや。

 

前からこの日の昼食は、7年前に姉と一緒に行った

駅前シティホテル最上階のフレンチをと約束していたのだが

フレンチレストランの前に行くと、11時半開店とのこと。

開店を待とうかとX氏は言ってくださったが

あまり時間もないとのことだったのでパスして

そしてまた、前回同様かもがた茶屋に入った。

 

大きな器に入ったあったかいうどんと握りのセットを頼んだ。

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(拾い画像)これこれー。

こんな柔らかい食事を食べてる最中、大アクシデントが起こった。

私の奥歯の詰め物が突然取れたのだ。

歯は大穴が空いて尖っている。

とりあえず詰め物をコッソリとスーツのポケットに仕舞って

何事もなかったかのように振舞ったものの

この状態で他県で2日間過ごさなければならない。

どうなることやら。

 

途中、X氏は家で準備してるPへ食事を買っていくよと電話したところ

P氏、ギックリ腰を起こしてしまったとのこと。

あの豪邸の豪華な玄関扉の開閉をスムースにしようと頑張ってくれた結果

ギックリやってしまったそうな。

なんとお気の毒な。

 

到着後、痛み止めを差し出そうにも

「私はニューカイテキZって薬しか効かないんです」とP氏。

カイテキZ、どこかで聞いた……私の常備薬じゃん。

ポーチの中を漁ると、ありましたよ「ニューカイテキZプラス」が。

プラセボ効果の気休めでも、少しでもP氏の役に立って良かった。

 

ギックリ腰で脂汗をかく人、奥歯の詰め物が取れてビクビクの人が

住職の奥様をお迎えした。

書き忘れたが、この日は予定通りこのお寺で四十九日を執り行う。

そりゃそうだよな、2日前に「やっぱキャンセル」なんて出来ないし。

 

一応、お寺さんとX氏とP氏へのお土産としてお菓子を用意していた。

不要なら会社に持ってって食べてもらってもいいし。

個別包装で日持ちがする山口らしいもので

住職奥さんはお若い方だし年寄りっぽくなく誰もが好みそうなものでと

夏みかんタルトを3箱買って持ってった。

お寺さんにお菓子をお渡しする風習ってウチの辺りでは見かける気がするが

P氏は聞いたことがないと言ってた。

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(拾い画像)

ぶっちゃけ、ごくごくありふれた無難なお土産のお菓子で

めちゃめちゃウマい!!ってものではないと思う。

X氏は、姉子はタルトが好きだったと喜んでくれた。

 

四十九日のお経を終えてお寺さんがお帰りになった後

X氏は、幾つかの超ハイブランドなものを出してきた。

これも持ってってこれも持ってってと

ビンボーな私は手にしたことがないような品を出された。

姉とX氏がペアになったものを、是非ご主人にと言われたが

その必要はないと断固拒否。

ハイブランド時計は私とX氏でペアで持つことになった。

 

余談だが、ハイブランド時計は

電池交換だけで私が普段持ってる時計の4倍の価格だよ。