姉の死 vol.34

時間は午後3時半くらいだっただろうか。

片付けをされるというP氏を残し、X氏と私は車でうどん県へと向かった。

 

この道中、時間はたっぷりあったので

私は相談に乗って欲しいと、息子の件で話をする。

正直なところこの段階では、X氏のアドバイスはまあ一般論というか

息子自身を知らないので無理はないが、ああこんな風にお考えなんだなーと

この人ならではの解釈を聞いた感じだった。

それと、両親に対しての取り込み方(とは言わなかったけど)はさすがだった

という話をしたところ、彼なりの話術のコツも聞いたような。

話術とか腕とかよりも、ご本人のお人柄、そしてカリスマ性、

更に言うと見た目の印象も大きく影響するんだと思う。

それらを全て兼ね備えているのがX氏という人だ。

 

さて、前日に大変緊張する場をどうにかやり過ごし、寝てないまま

移動やら法要やらで正直私はクッタクタだった。

クッタクタといっても座ってるだけだからX氏の方が遥かにお疲れだろうが。

 

X氏は「今回はナントカホテルを取ったよ」と言われたが

そのホテルを知らない私はよくわかんないまま、ド田舎を走りつつ

こんな田舎のホテルってはて?

ウチのチェーンの支店で充分なのになとか考えていた。

 

こんなド田舎に一体どんなホテルがあんねんと思ってたら

なんかホテルらしき看板が所々に出てきた。

ふむふむ、ド田舎山中にポツンとホテルがあるのかな?

 

とか思ってたら建物が近づいてきた。

なんかデカいよ、そして駐車場がめちゃめちゃ遠いよ。

私を先に玄関前で降ろそうとするX氏のお心遣いは断って

一緒に遠い駐車場から歩いた(荷物は当然持っていただいて)。

 

なんか、とてつもなくデカいんですけど。

そして、遊園地があるんですけど。