姉の死 vol.47

2020年1月15日、私ら親子3人は11時前にA駅へ到着。

X氏が出迎えてくださった。

 

お昼はまたかもがた茶屋へ。私にとっては4回目になるかな。

何を食べたか忘れたが、多分天ぷらとかうどんとかのセットだと思う。

 

家に到着。

事前に伝えてはいたものの、やはり予想を遥かに超える豪華さに

両親は、母は特に驚いていた。

X氏がコンビニへコーヒーを買いに行ってくださった。

もうX氏はここで生活をしていないため、飲み物とか置いてないのだ。

 

X氏は「ここに姉子のご両親をお招きする日が来るなんて信じらない、

もっと早く来ていただくべきだった」と言われた。

家族と私、そしてX氏が揃ったこの家に

ここに姉も一緒にいたらいいのになと思った。

 

姉の部屋も見たいという母を連れて、X氏と私は2階へ。

そこでも豪華なブランド物の数々、母は目を丸くしていた。

 

母は、姉の荷物をどう処分するのか気にしていた。

ブランド物がどうのではなく、下着などをX氏の手では処分させたくないと。

なのでいずれ、片付けに自分が来たいと。

X氏は体の悪い母にそんなことさせられないと言われるが

力仕事はダリアがするから何とか片付けたい、とかやり取り。

 

父は階下のリビングで持参した文庫本を読んでいた。

そして、そろそろ釣りに行くとか言い出した。

私も母も、もっとこの家にいたいのに……。

渋々家を後にし、X氏の車は高速に乗った。

高速を走り続け、私が以前泊まった瀬戸大橋の麓のホテルの傍のICを下りた。

ここのホテルも考えたんだけど生憎満室で、と車は下道を走る。

 

途中、どこかで釣り餌を買わなきゃいけないから見つけたら寄ってくれと父。

海沿いなら絶対に釣具屋があるはずだと。

運良く、道沿いに大きな釣具店を発見できた。

 

車は下道をさらに走り続ける。

一体どこへ行くのかと訊くと、昔聞いたことがある地名を挙げられた。

えええええ!!!!そこ!?

 

その地名は8年前、私の息子が出場した大きな試合があった会場の地だ。

その小さい市に唯一あるホテルは選手の宿泊で埋まってしまったため

私はA市駅近くのビジネスホテルを取ったのだ。

だから、姉に会ったのだ。

まさかこんな偶然が起こるなんて……。

今回の姉の一連の件では本当に様々な偶然とはいえない偶然が起こり

それが運命の輪をぐるんぐるん回していく。

やっぱりいろんなことが運命で繋がっていたんだ。