姉の死 vol.43

姉の遺骨を連れて帰った日の翌々日の11月23日(土)、私は警察へ行った。

 

土曜日なので署内はとても空いていて、当番らしき人が出てるだけっぽかった。

緊張しつつご相談がありますと告げると応接室に通されて

ちょっと日本人離れした顔立ちの若いイケメン警官が応対してくださった。

 

まず、弁護士さんの名刺を差し出して、話を聞いてもらった。

私があまり上手に話せなかったこともあったし、そもそも今すぐ事件性はないので

さほど深刻にはならず、一応念のため、という雰囲気。

若い警官は「ストーカー男は姉が亡くなったのを知る術はないんだから

わざわざ知らせる必要もないし、接触は無視しておけ」とのご意見だったが

途中で少し顔を出した警官は「もし接触があったら「姉は亡くなりました」と

言ってしまえばいい、亡くなった以上もう何をどうすることもできないんだから」

とのご意見。

それを聞いて若い警官も「そうですね、亡くなりましたもう知りません」でいいかもと。

結論は出なかった。もし家に突撃とかされたら警察に通報すると言え、くらいか。

 

私の目的は警察にストーカー男を退治してもらうことではない。

「ストーカー男のことを警察へ相談した実績を作った」ことだ。

もし警察が私の話のウラを取ってくれたとしたら

弁護士の名刺が本物であること、姉が亡くなったこと、

ストーカー男の携帯番号からコイツが存在してること、

ウチの近所に住んでいることから、私の話が嘘ではないことは判明するだろう。

なのでもし私が不審死したりと何かあったら、この男が疑われる。

そりゃいいや。ザマーミロ馬鹿男。