20年以上前の漫画

「恋愛のバカ」/高田祐子 ・・・☆2.7

 

読み放題で見つけて、超絶久しぶりに読んでみた。

20年くらい前だっけと思って調べてみると、なんと30年前の作品とは。

 

そんな前に読んだ漫画なのに強烈に覚えているのが

 

「愛されないのはみじめだ…………」という一文。

ホントにそうだよ全くだよと首がもげるほど同意して

それをずっと30年間忘れてなかったよ。

 

作品そのものは取るに足らない話。

つかこの主人公、愛されないのはみじめだと言いつつも

社内で一、二を争うイケメンふたりに愛されてるっつーの。

しかもその片方とは結婚したし。

 

 

「プライド」/一条ゆかり ・・・☆4.2

 

ネットの試し読みで途中まで。

これも昔読んだっけ、10年くらい経つんだろうかと調べてみると

これが20年前の作品だった。

まさかそんな経ってるなんてホントにびっくりだよ。

 

初見時は完全に萌派だったんだけど、20年経ってみると

シオの気持ちもわかるなあとは思うようになった。

それでもどちらかというと感情移入するのは萌だけど

「シオもそんなに悪い子じゃないし可愛いとこもある」ってとこか。

つか要は、シオはレコード会社の御曹司と大学でモテモテ大先輩

ふたりに愛されるという役柄なので

結局私は、「愛されないのはみじめだ」と言わんばかりの萌寄りなんだな。

 

さて、20年経って大きく感想が変わったのが

作者自身を投影してると思われる奈津子ママ。

銀座のクラブママでめちゃめちゃいい女という位置づけなのだが

 

初対面の息子の彼女への第一声

「その娘家に連れてこないで、うるさいの嫌いなの」

嫌いだと思ってもこれは大人げさすぎだよな。

カフェでたまたま息子と彼女に会ったというシチュで

彼女はシオの大学の後輩で、久しぶりに会えた憧れの先輩に対し

近況などの話をしていた、という流れなので

うるさいかもしれないけど彼女が物凄い失礼とか場違いというわけではない。

なのに「うるさい子」でもなく「うるさいの」扱い。

デキる大人の女性の対応じゃないわな。

「あんな頭の軽そうな子にお義母さんと言われたくないわね」と言ってるが

その「頭の軽そうな子」を選んだのはアンタの息子ですがな。

この数ページ後に息子は彼女とヤってるし、一応ちゃんと「彼女」。

息子の彼女にもズケズケ言っちゃうのがかっこいいと思ってるなら違うと思うよ。

 

一条ゆかりの漫画には、作者自身を投影もしくは憧れてるとはっきりわかる

美人でかっこいい中年女性がしばしば登場する。

奈津子ママはその集大成って感じだな。

 

そういえば、一条ゆかりの最後の作品ってこの「プライド」になるんかな。

これ以降連載漫画ってないよね?つか単発作品も無いような。

「プライド」を最後に引退されたのかな。

試し読み(多分単行本2巻分)だけど、一気読みして引き込まれた。

やっぱ面白いし読ませる力があるなとつくづく思った。