ストーカーからのその連絡は、多分携帯番号のSMSだったと思う。
またもや「お姉さんから連絡ありますか」というものだったのだが
この時機嫌が悪かったのか、もう猛烈に怒り狂って我慢が出来なかった。
姉に、長文で文句を書いた。
文句と言っても姉への文句ではなく、この気持ち悪い男についてだが
こちらは近所で家を知られている以上、この気持ち悪い男がまた来襲するかもしれないし
自分の夫に話さざるを得ない、ということも書いたと思う。
数日後、姉から返信あり。
男と8年ぶりに電話で話をしたそう。相手は憮然とした態度だったようだが
まあどうにか話はついた、迷惑をかけて本当にすまないという内容。
そして「いつもダリアと両親の幸せを願っています」と結ばれていた。
電話までしてくれなくて良かったんだけど、姉からしてみれば
自分のせいで無関係の妹を巻き込んで申し訳ないという気持ちが大きかったのだろう。
文句を書いてしまったことに反省し、せっかくメールができたのだから
「言い忘れた、お墓は移転したよ」みたいにまたメールをすれば良かったんだろうが
この時、まあこっちからあんまりメールするのもな……と思ってしまい
文句メールが姉に送った最後のメールとなった。
……それを後々、心から後悔することになるとは。
生前の姉とのエピはこの辺りで一旦終わり、
次からは死後の話を進めていく。