vol.1の続き、警察から電話があったところから。
A市警察署の刑事さんから「お姉さんが亡くなりました」とTELがあった。
そして、遺体を引き取りに来てくれと。
少し話をして、思い切って聞いてみた。
「姉は事故で亡くなったんでしょうか?」と。
すると刑事さんは言葉に詰まりながら「……いえ、違います」と仰った。
「では、自殺ですか?」ストレートに訊いた。
「そうです」との返事。
正直な感想、「あ、やっぱりな」。
最初に「自殺ですか」と聞かなかったのは
いくら何でも第一声「自殺」とは言えなかっただけで
電話があった瞬間、自殺なのはわかった。
「やっぱりな」の次は「先を越された」と思った。
私も小さい頃から自殺願望を抱えて生きているが
考えてみたら、同じ親に育てられた姉だってそう思ってても不思議はない。
姉の着地点はそこだったのか。
これは今になって思うことだけど
もし姉が事故や病気で亡くなったとしたら、無念極まりなかったと思う。
しかし、姉が死を望んで死を選んで死ねたのなら
それで良かったんじゃないかと思うこともある。
下手に生き残って後遺症とか抱えて生きていくよりも
死にたいという望みを自分で叶えたのだから。
もちろん、そこに行きつくまでに出来ることがあったんじゃないかという思いは消えない。
何しろ私は最期のメールが、ストーカー男の文句だったのだから。
あんなメールを出してしまって、姉は私が怒ってると勘違いしたかもしれないし
迷惑かけるからもう関わるまいと思ったかもしれない。
あんなメールが最期にならなければ。
つまり、ストーカー男が私に連絡寄越して来なければ。
ストーカー男に、的外れな八つ当たりかもしれんなとは思いつつ
後日私は、地元の警察に手を回してストーカー男への復讐(ってほどでもないけど)を
練ることになった……。この話はもうちょっと先にいずれまた。