モノを贈る、贈り合うという行動

人にモノをあげるのが好きって人、いるよな。

クリスマスとか誕生日とか何かのお祝い事ではなくて

何もない時に人にモノを配って回る人とか。

 

正直、私はそれが少々苦手だ。

結婚祝いとか常識として?贈らなければならない場合や

どこか旅行に行った時のお土産とかではなくて

何の意味もなく「あげる」と言われても、有難いけどちょっとだけ困る。

 

例えばスポーツジムや職場などで、獲れすぎたタケノコとかを配るならわかる。

いただいたらちょっとしたものをお礼にお返しすれば済む。

 

が、例えばご近所さんに回覧板とか町内会費の集金などで伺った時に

「ハイこれあげる」と何かしら渡されたりしたら、ちょっとモニョる。

おそらくそのお宅では不用だから私に回されたんだろうけど

有難いんだけど、これもお返ししなきゃいけないのかなーとか難しい。

難しいし、さらに言えばハッキリ言って面倒だ。

 

ウチのお姑さんは、とにかく人にモノをあげるのが好きな人だった。

人にあげるために高級な海苔とか出汁パックとかわざわざ買いに行って

それを「ハイこれあげる」と他人に配る。

手芸で雛人形やいろんな小物など作っていたのだが、それも

「3月3日までに〇〇さんのと××さんの分を作らなきゃ、忙しい間に合わない」と

わざわざ人に贈るために夜なべして作っていた。

材料費自分持ちで自分の時間を割いて作って人にあげるとか

なぜわざわざそうしなければならないのか、よくわからん。

クリスマスには、わざわざ他人の家の分のホールケーキやチキンを注文し

一人暮らしの高齢者宅にまでホールケーキを配っていた。

頼まれたわけではない、喜ばれる顔が見たかったんだろう。

しかし相手の喜ぶ顔を見るためだけにそこまでするって

正直、よくやるよなーと思わなくもない。

 

人にモノをあげる→お返しをもらう

これがコミュニケーションなのかもしれないけど、重いな。

自腹を切ってわざわざモノを買ってまで人にあげるというのが重い。

 

一度、なぜそんなにも人にモノを贈るのかとお姑さんに訊いたことがある。

すると「戦後は皆で助け合って生きてきたからその名残」みたいな返事だった。

なるほどなあ、そういうのは確かにあるかも。

 

自分が人にモノをいただく分にはまだいい。

お返しとか自分の判断でできるから。

 

昔、困ったことがあった。

息子が小学生の頃、学校をお休みした子の連絡帳や配布プリントを

放課後に近所の子が届けるという習慣があった。

近所のA君がお休みした日は息子がそれをお届けしてたんだけど

それを届けると、A君のママがいつも息子にお菓子の小袋をくださった。

 

……それは違うよなー。

A君ママはご厚意でお礼としてくださるのはよーーーくわかるんだけど

学校からのおつかいでA君宅に届け物をするのに

なんつーか、対価が発生するようなのは、ちょっと違う。

私の教育理念とはちょっと合わない。

当時低学年だったウチの息子が

「A君宅に連絡帳を届けたらお菓子がもらえる」と思うようになると

親として、私はちょっと困る。

そういうもんじゃないんだよと説明するのも困難だった。

 

先日友人と一緒にランチに行った時、お菓子を大量にいただいた。

おうちがお寺さんなので戴き物が大量にあるとのことだけど

この場合どうするかなー?

私が車を出したお礼ということでお菓子いただいてチャラでいいのか

それとも量が多かったので何かしらお返しした方がいいのかもしれないけど

お菓子を大量に戴く方へお礼にお菓子とか返せないし

となるとお酒でもお返ししたらいいのか?

 

お菓子いただいいたのは有難いんだけど

こういうことで頭を悩ませるの、やっぱり重い。