映画を受け入れる精神力

私は子どものころから、映画が好きだった。

「趣味は映画観賞です」って言ってた時期もあった。

多い時は月に何本観てたか覚えてないほど。

 

が、今ではすっかり観なくなってしまった。

理由はいろいろある。

最近の映画は特に、派手なSFXとか見てて疲れるし

画面がチャカチャカ切り替わりが早いのも苦手。

導入部分が妙に凝り過ぎててわかりづらく、話に入っていきにくいとか

単に2時間まとまった時間を取れない、というのもある。

 

そして最近気づいたのだが「映画を受け入れる精神力が無い」というのがある。

 

『ターミナル』という映画がある。

今から20年近く前の作品で、飛行機に乗ってる間に母国がクーデターで消滅し

アメリカに入国することも母国に帰ることもできずに

空港のターミナルに閉じ込められる、という話。

これが公開された時、すごく興味があってずっと観たいと思ってたのが

最近ようやく(無料で)観る機会に恵まれ、TV放映を録画していた。

 

録画して数週間、やっと観る気になって視聴を始めた。

……んだけど、冒頭の主人公の境遇がつらくて

こっちの気持ちに受け入れる余裕が無い。

具体的には、主人公がわけわからないまま母国のクーデターを知り、

フードコートのチケットを落としてゴミ回収されてしまい

改装中の待合室で寝ようにも寝られない、というところまで。

ここまで観た時、録画再生のストップボタンを押した。

なんというか、つらい状況に陥った主人公を見て

こっちのメンタル削られるのがイヤになって。

派手なSF映画を避けて自分好みだったヒューマンドラマを観たのに

これですら観るのイヤになったら、もう映画観る気力無いかも。

 

最近始まった「君と世界のナントカ」ってドラマを録画していた。

再生してみると、主人公がトンネルに閉じ込められてる間に

周囲の人間がゾンビになってた、という話だった。

これも冒頭20分くらい見たところで視聴を止め、録画を消した。

 

現実がつらい状況の時、わざわざ映画やドラマで

主人公の不幸?を見なきゃいけないのが余計つらいというか

どうせ時間を割くならハッピーだったりほのぼのしたり

気持ちも上向きになるものを観たいと思うようになった。

 

……それにしても「君と世界のナントカ」はタイミング悪いよな。

世間がコロナ禍で沈んでる時にこんなドラマやらんでも。

しかも「噛まれたらうつる(ゾンビ化する)」って設定だから

ゾンビと濃厚接触しないよう逃げ回ってるって

現実とリンクしてイヤになる人続出するんじゃないだろうか。