私が初めて編み物を覚えたのは小学校3年生くらいの時だったか。
姉がかぎ針の長編みを母から教わりマフラーを編み始めたので
私もなんとなくマスターした。子どもってこういうのすぐマスターできるんだよな。
・編み物の思い出・小学校編
小6の三学期の卒業直前、突然担任教師が
朝、横断歩道に立っておられる交通安全おじさんに
クラスから手編みのマフラーを贈ると言い出した。
学級会とかで話し合って決めたのではない、突然教師が言い出したのだ。
そしてクラスで私含む編み物ができる女子5~6人に、マフラーを編めと命じた。
しかし数人で交代して編むというのはひとりより逆に効率が悪い。
自分は手が空いてる時に現物は他の子が持って帰ってたり、逆も然り。
なかなかマフラーが完成しないことで女子5~6人は叱られたりもした。
しかしこれ、教師の身勝手だよなー。
ハッキリ言って自分が良いカッコしたいがためにクラスから贈ると勝手に決めて
クラス全員ではなく、女子5~6人だけに押し付けてるんだから。
オマエが勝手に言い出したんだからじゃあオマエが編めよと思う。
せめてクラス全員で制作できる何かにしろよ。
マフラーが完成したのかおじさんに贈ったのかは覚えていない、つか知らない。
5~6人に選ばれて編んだ自分が知らない覚えてないってのもおかしな話だ。
・編み物の思い出・中学校編
中3の冬、家庭科の授業はマフラー編みだった。この時は棒針のメリアス編み。
教師が時間の配分を間違えたのかどうなのかは確かではないが
授業だけでは到底間に合わず、宿題として持ち帰ってでも
いつまでに仕上げろという命が下り、クラスの女子は休み時間でも
皆が編みかけのマフラーを取り出してちくちく編んでいた。
ある時、仲良しのしーちゃんの編むマフラーが随分と進んでおり
家で頑張ったんだねという話をしたところ、しーちゃん曰く、お母様が
「受験勉強真っ只中にそんなことするな、そんなもんお母さんが編んでやるから
あなたはちゃんと勉強してなさい」とお母様が編んでくれたそうな。
いいなあー、としみじみ思った。ウチのお母さんは娘の課題なんて絶対してくんない。
しかし今になって考えてみると、この時女子は家庭科男子は技術と分かれており
男子の技術はこんな時間のかかる課題なんて無かった。
ってことは男子は家で思う存分受験勉強できて、女子は編み物に時間割かれてたの
なんか不公平だよなー。
そしてこのマフラー、完成した記憶がナッシング。
自分の好きなベージュに近い薄茶の毛糸で編んだことは覚えている。
しかし完成させるとなると両サイドにフリンジか何か飾りをつけるはずだが
私にはフリンジを作る技術が無い、やったことがないはずだ。
そして当然、現物は無い。まがりにもなにも手編みマフラー完成させたなら
数年間くらいは保管してるはずなのに、無い。
中3の三学期だもんな、提出せずとも家庭科の単位はついたんだろう。
いい加減なもんだな。
・編み物の思い出 高校生編
高3の時、同じクラスのりっちゃんが彼氏に贈ると手袋を編んでいた。
編み物で手袋なんて私はやったことない、すごいねーと見せてもらったところ
各指ごとに仕上げ前に細い棒針でそれぞれ固定したりととても手がかかりそう。
それにしても手袋は良いよな、毛糸のマフラーなんて年頃男子はつけないけど
手袋なら実用的だしプレゼントとして最適だ。
りっちゃんは「編み始めた頃は別の人と付き合ってたんだけど途中で別れて
今の彼氏にこれを渡すから、途中まで愛が違うのw」と笑ってた。
途中まで愛が違ってもw受け取った彼氏は彼女の手編みの手袋って
きっと嬉しいだろうなーって思った。私は手袋作れないから真似できないけど。
・編み物の思い出 大人編
結婚で引越しした時だっただろうか、主人の荷物の中に
明らかに手編みだと思われるセーターを2枚くらいだったか、見つけた。
「俺だってこのくらいの思い出はある」と言ってたので、どうやら
昔の彼女にプレゼントされたものだろう。
すごいなー、昔の彼女さんセーター編めるなんて。
そのまま箪笥の引き出しに仕舞っておいたのだが、着てるとこ見たことなかった。
そのまま長年仕舞い込んでいたのだが、ある時主人が引き出しをあけっぱにしてたのか
箪笥の引き出しに猫が入り込んでそこでおしっこしてしまったことがあり
しかも主人の自室だったもんだから私もしばらくそれに気づかずにいて
私が気づいた時には手編みセーター含め、中の衣類が大変なことになっておったw
猫のおしっこをしばらく放置した状態なもんでそりゃーもうえらい臭いで
その引き出しの衣類は復旧不可能と判断し、大変申し訳ないとは思いつつも
手編みセーターも処分せざるを得なかった。
しかし、私がそのセーターを処分したこと、主人は知らない。
というか物に全然執着しない人なので持ってたこと自体覚えて無さそう。
・編み物でない思い出
私は編み物がちょっとだけできると言ってもマフラーしか作った記憶が無く
そして根気が無いため、完成させたことは多分無い。
当然彼氏に手編みのナンチャラをプレゼントしたことは無い。
そんな私が、彼氏にプレゼントしたもの……それは「手縫いのパジャマ」だ。
高校生の頃はおしゃれめな布と革のバッグを作って贈ったことがある。
それ以降は相手が変わるたびにwパジャマを作ってプレゼントしていた。
編み物ではないけど一応手作りは手作りだもんね。
中学の時に家庭科の授業でパジャマを作って以来相手が代わっても数着作ったのでw
スキルは少しずつだけど上がっていったw
ただロックミシンを持ってなかったので端の処理が甘くて
洗濯繰り返すとほつれていったんだろうけど
彼女からのプレゼントを毎日ガンガン着てじゃんじゃん洗濯はしないだろう、多分。
と、こんなことを思い出したのは、昔の写真が出てきたから。
息子が小5の冬休みに家庭科で何か作れという課題が出て
じゃあ母ちゃんと一緒にパジャマ作ってみるか?って話に。
一緒にといっても結局大半は私が手助けをしたけれども
服が違うってことは完成まで何日かかかったんだろうな。
そして完成したのが
可愛いー!
胸ポケットは生地のチェックの向きを変えて斜めにしたのがポイント。
帽子は型紙には無かったけどネットで探して小人風ナイトキャップを作成。
小5でパジャマを作れる男子ってのも高スキルなんだろうけど
これ以降、息子がミシン使ったの見たことがないw
そして私も、これ以降パジャマを作ったことはない。
私が手縫いのパジャマを作った最後の男が息子だったってことで。
(そういや旦那にはパジャマ作ったことないわw)