懐かしい家

小6から中3の半ばまで住んでいた家の夢を見た。

思春期ド真ん中の時だ。正直、あまり良い思い出はない家。

でも、チラッと出てきたとかじゃなくてかなりくまなく見て回ったので

夢を見てる途中から懐かしくて懐かしくて。

 

2階から階段を下りながら、ああここはあの家だよ懐かしいよ!って意識した。

玄関を出て外から左へ、洗濯機を置いていた物置っぽいスペースがある。

物置へ入ると洗濯機は無く置いてあるものも当時と合わないものだったりだが

「いいのよ夢だから少々のことは適当で」なんて言ってる私。

 

テラスっぽいところに回ると、当時飼っていた犬、インディの小屋。

「インディ可愛いーー!!」と撫で回すも、夢の中のインディは

現実とは違ってチャウチャウみたいな犬だったような。

 

玄関へ戻って中に入り、右手に洗面室。

当時より広い洗面台が置いてある。その奥がお風呂。

このお風呂も現実はステンレスっぽいシルバー色のお風呂だったけど

夢では現代風の浴槽になってたな。

 

その横がトイレ。

「この家は確か和式だったはず」と思ってトイレのドアを開けると

なぜか便器が無かったw

「夢にトイレが出てくる時っていつもいい加減なトイレなんだよねー」

なんて言ってる私(確かにその通り)。

 

家の奥のリビングに進む。

狭い家だったはずだが、なぜか親戚のYさんがいたような。

台所の奥に進む。テラスへと続く掃き出し窓は、現実で私がガラスを割ったが

夢の中では割れてなかった。

テラスへ出てみる。現実では洗濯物を干したりするとこだったが

夢の中ではとても美しく花が咲き乱れ、オシャレなテラスになっていた。

 

私は、母と一緒にこの家の中を見て回りながら

「懐かしいね懐かしいね」と、背の低い母に言っている。

当時は母と私の身長差は、これほどではなかった。

そしてせっかく昔住んだ懐かしい家の夢を見ていて

夢の中でこれは夢だなと気づいていたにも関わらず

今回、姉はどこにも出てこなかった。

夢の中でいいから会って話したいんだがなあ。

 

この家は、今でも現存して誰か住んでおられる。

以前、見に行って外から眺めたことはあったけれども

さすがに中には入れないので、夢でも中に入って見て回れて

懐かしくもあり、嬉しかったなあ。

 

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夢の中に「家」が出てくる時、いつも登場するのは

かれこれ20年も住んでいる今の家ではない。

今、実家と呼んでいる、両親が住んでいる馴染みの家でもない。

夢に出るのは、結婚してから5年くらい暮らした借家。

良い思い出なんてビタ一文無い、忌まわしくもあるあの家だ。

イヤな記憶しかないからこそいつもいつも夢で登場するんだろうか。

この家は今住んでるとこから車で15分程度の市内だけど

家自体は、もう無い。