出産に関する偶然の一致

そんな私も、シンクロニシティと言えるかどうか判らないが、そんな偶然の一致を体験したことがある。

私が出産した一年半後、私の姉が出産の時を迎えた。

出産前日の早朝、姉から「生理痛に似た鈍い痛みがしてきたけれど、これは陣痛だろうか」と電話がかかって来た。いわゆる「おしるし」が無い上に(←ちなみに私もそうだった)、まだ軽い痛みなので確証が無かったようだ。

「それは絶対間違いなく陣痛だから、今すぐ病院に行け」と言いながら、そういえば私も、朝起きたらそんな痛みを感じて、それで病院行って出産したよな〜と思い出す。

姉はすぐに病院に行ったものの、医師には「まだ出産じゃないから家に帰りなさい」と言われたそうで、入院せずに帰ってきた。「そんなはずないよー、生まれるよー」と私は言ったけれど、こればっかりは医師の指示だから仕方ない。

その日、何度か姉から電話がかかって「今こんな感じ」という報告があったが、その痛みの間隔ペースは私の時と酷似していた。ホントに生まれるってば生まれるってば。似てるってば似てるってば。

夜10時頃「どうにも痛くて我慢できないので、やっぱり病院に行ってくる」と、死にそうな声で電話がかかった。そういえば私も、ちょうど夜10時頃というと、入院したと聞いて病院に駆けつけてくれた母に対して、痛くて痛くて喋る余裕を無くすほど、切羽詰まっていた頃だ。

翌朝。私は朝4時半頃に飛び起きた。虫の知らせなのか何なのか判らないけれど、普段は絶対こんな時間に起きないのだが(たとえ目が覚めても「もったいない」と二度寝する)、寝起きの悪い私がさくっと起きた。

始発で姉の病院に行った。もう生まれていた。

姉の赤ちゃんが生まれたのは、×月16日午前4時27分。
私がダリ之助を出産したのは、△月16日午前4時26分。

シンクロニシティというよりは、単に「姉妹だから体質が似てるだけ」という気がしないでもないが、私の中では不思議な出来事だった。