『月館の殺人』 / 佐々木倫子 ・・・☆1
これは酷かったなー。
この頃くらいから「テツ」(=鉄ちゃん)がフィーチャーされてきたので
鉄ちゃん題材に作品を無理矢理作り出したんだろう。
ギャグが中途半端過ぎてギャグマンガなのかシリアスミステリーなのか
どっちかわからずついていけないというのが大きい。
列車のからくりが「ねーよw」なのは漫画だからまだ許せるが。
そして、登場人物の誰一人感情移入できないし
そもそもマトモな人が出てこない。ドクズばっかりでイラつく。
何より、佐々木倫子の力が衰えてるのが悲しい。
80~90年くらいに売れてたけど劣化した典型的パターン。
登場人物の動作がなんかカクカクした動きになってるんだよな。
無名の漫画家の作品ならどうでもいいけど
「佐々木倫子の漫画」となると評価が落ちるのは仕方ない。
まあ、そもそも私は『動物のお医者さん』も『Heaven?』も
『おたんこナース』も好きじゃないんだけど。
この作者の作品って大抵
「ドクズが常識人に迷惑かける」ギャグが前提だ。
それが好きじゃない。
そういえば昔、友人が『動物の~』を彼氏に貸したところ
彼氏が「面白さがわからない」と言ってたと憤慨して不思議がってたけど
私は、その彼氏の気持ちがよくわかる。
あのギャグを不快感無しに読める人は羨ましいとさえ思う。
『Heaven?』なんて不快感倍増だったしな。