『HAPPYを攻略せよ』/千秋・著

特に著者のファンというわけではないが、古本屋で何気なく手に取った。

↓一部抜粋

●●●神様と文通●●●

(当時6歳の著者と3歳の妹が、トンボを助ける為に魔法を買いに行きたいと考える。魔法がどこに売っているのか判らないので、神様に手紙を書くことにした)

「よし、これでいっか」
丁寧に折って、封筒に入れた。さて?
「あー神様の住所がわかんなかった。おかあさーん!!」
キッチンで夕食の準備をしている母の元へ走っていった。
「お母さん、あのね、神様にお手紙を書いたんだけど住所わかんないの、教えて」
「ああ、神様はお空の上に住んでるから住所はないのよ。だから、部屋の一番高い、お空に近いところに置いておけば、千秋達が寝てる間に見つけて、お返事くれるはずだよ」
「ほんと?わかったぁ」
そして妹と子供部屋に戻り、部屋の一番高いところ・・・私の勉強机の上の昆虫図鑑の上に手紙を置いた。

(中略)

そして次の朝。
「あーーっ!!」
勉強机の図鑑の上には、昨日私達が書いた手紙はなくなっていて、代わりに、薄い水色の、空色の封筒が置いてあった。
「やったぁ!お母さん、神様から返事が来たよ!」

(中略)

それから私と妹は、毎日のようにせっせと手紙を書いては、図鑑の上に置いていた。毎日必ず返事が来る。さすが神様は裏切らない。 

(中略) 

私の娘も、いつか神様と文通すると思う。私とまるっきり同じなら、神様以外にも、サンタクロースさんや妖精達ととか、何人とも文通することになりそうだ。

彼女のお母さんって、本当に偉いと思う。