CinemaScapeと私

現在、CinemaScape(以下シネスケ)がダウンしている。移転先のサーバのデータ転送量が規定を上回っているとのこと。舘村先生も海の向こうで、映画を愛する私達コメンテータのために、いろいろと試行錯誤を繰り返されているのだろう。システムにはまるっきり不案内で何もお手伝いできないのが心苦しい。

我が家では、子供が5歳になるまでインターネット禁止と決めていた。2年前、ようやく私もインターネットを始めた。しばらく育児サイトや友人のHPにお邪魔した後、やはり映画話をしたいと映画好きな方が運営されているいくつかの個人HPで語っていた。だが、もっと本音で、時には辛口意見になろうとも自分の正直な感想を思う存分語れる場を求め、シネスケを見つけた。当然すぐに登録お願いメールを出した。2002年2月のことである。
一週間経っても二週間経っても登録完了メールは届かなかった。今思えば舘村先生に本当に失礼だったと思うが、もしやメールが未通だったのかと不安になり、三週間後にもう一度メールした(舘村先生、本当にすみませんでした!)。

3月末、「現在登録希望者が殺到しており、3月末までに届いたメールは順次登録しますが、それ以降はしばらく新規ユーザ登録を休止します」という旨のメッセージが載っていた。私がメールを送ったのはギリギリセーフだったのだ。そして6月。ようやく私の元へ念願の登録完了メールが届いた。

それから嬉々としてコメント投稿を始めた。しかし、私のつたない文章力では感じた事もうまく表現できないというジレンマに陥った。何しろ先輩コメンテータの皆様の、本当に素晴らしい文章で、私には想像もつかないような視点で、まさに目から鱗のコメントがズラッと並んでいるのだから。

私のシネスケ活動の一番の醍醐味。それは映画を見終わった後、皆さんのコメントを読むこと。「おお!そうだったのか!」「なるほどなあ」「そういう意見もあるとは!」「こんなところに目を付けられたのか」「なんて文章が上手なんだろう」「そうそう、わかる、私もそう思うー!」コメントの一つ一つが、それぞれ独自の視点で語られている。こんな楽しい読み物が他にあるだろうか。

私は、自分がシネスケにコメントを投稿することは一種の【意思表示】だと思い、そのつもりで投稿している。「私はこの映画を観て、こう感じました」と。だから、滅多にいただかない投票をいただけるととても嬉しく思い、「ああ、同じように思っていただけたんですね」と感謝する。私のへっぽこコメントをWEB上に載せるのは恥ずかしいし、駄文でサーバの負担を増やしているのは申し訳ないけれど、それでもコメントを投稿し、見ず知らずの方とも意思の疎通が出来るという悦びがある。

念願のユーザ登録をしていただいて1年半が経とうとしている。この中で得たものは計り知れない。シネスケに参加したことで広がった世界、またシネスケのみならず関連サイトへの参加で出会った、映画を愛する素晴らしい人達との出会い。全てが私の宝物である。

これからも映画を愛して、皆さんの素晴らしいコメントを読んで、私自身もいろんな事をを学んでいけたらいいな。